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きちんと把握しておこう!ストレスからくる病気とその症状の一覧

ストレスに悩む女性

人間関係、仕事、育児、介護など現代社会のストレスの要因は多岐にわたります。

適度なストレスは人生のよいスパイスとなるものの、過度にため込んでしまうと病気になってしまうこともあります。

ストレスを原因とした病気はたくさんありますが、ケガのように明確に治療の必要性を感じることも難しく、身体の不調のサインを見逃してしまいがちです。

ですので、これらのサインを見逃さないためにもストレスによる病気の症状をきちんと把握しておくことが大切です。

そこで今回は、ストレスからくる代表的な病気とその症状についてご紹介していきます。







1.ストレスとは

普段何気なくストレスという単語を使っていますが、そもそもストレスは何でしょうか。

ストレスとは、正確に定義すると『外部からの刺激などよって体の内部に生じる反応のこと(※)』を指します。

e-ヘルスネット 情報提供[厚生労働省]

そして、ストレスの原因となる外部からの刺激のことをストレッサーといいます。

仕事の忙しさから胃痛を起こしたのであれば、仕事がストレッサーで胃痛がストレスにあたりますが、普段私たちはこのストレッサーとストレスを合わせてストレスと呼んでいます。

外部からの刺激であるストレッサーというと、仕事や人間関係など精神的なものが主に浮かびますが、他にも以下のようなものがあります。

  1. 物理的ストレッサー:暑さ、寒さ、騒音など
  2. 化学的ストレッサー:大気汚染、飢餓、アルコールの摂取など
  3. 生物的ストレッサー:ウィルス・細菌感染など
  4. 身体的ストレッサー:過労、病気、けが、出産など
  5. 精神的ストレッサー:人間関係のトラブル、痛み、恐怖、失恋など

これらのストレッサーから刺激を受けたとしても、通常、身体は防御反応を示し対応します。

しかし、過度な刺激を与えられて身体の防御反応でも抑えきれなくなると精神や身体に様々な不調を及ぼします。

精神的な症状としては不安感や憂うつ感など、身体的症状としては、倦怠感や頭痛、胃痛などがあらわれてきます。

※このストレスによって特に身体的症状があらわれる状態を総称して心身症と呼びます。

2.ストレスからくる病気

このように過度なストレスは、精神だけでなく身体的にも様々な支障を及ぼします。

以下では、このストレスからくる病気や症状についてにご紹介していきます。

①うつ病

ストレスを原因として生じる病気としてまず浮かぶのがうつ病です。

うつ病は抑うつ感憂うつ感といった精神症状とともに、不眠食欲不振といった身体的症状も合わせて生じてきます。

発症の原因は脳内伝達物質であるセロトニンicon-external-link ノルアドレナリンの伝達がうまくいかなくなることと考えられており、うつ病治療においてはこれらを増やす薬を服用する薬物療法が主に行われています。

icon-check-circle-o専門科:精神科(、心療内科)

抑うつ感、不眠など誰もが知っておくべきうつ病の主な症状と原因

②不眠症

眠れない!

不安や緊張が高まっていると眠れなくなることは誰でも経験があると思います。

しかし、これが長く続いてしまうと寝室に入っても『また眠れないのではないか』と不安が募り、眠ること自体がストレスとなってまた眠れないという悪循環に陥ってしまうことがあります。

このような状態を精神生理性不眠症といい、これは一過性の不眠ではなく適切な治療が必要となってきます。

不眠の症状には、寝付くことができない入眠障害、夜に途中で起きてしまう中途覚醒、早く起きすぎてしまう早期覚醒、眠ったはずなのに満足感が得られない熟眠障害の4つのタイプがあります。

不眠症の治療では主に睡眠薬による薬物療法が行われており、それぞれの不眠のタイプに合った薬が処方されることになります。

icon-check-circle-o専門科:精神科・心療内科

不眠症の4つの症状と5つの原因

③自律神経失調症

ストレスは、身体の様々な器官を調節している自律神経にもダメージを与えます。

自律神経は活動するための交感神経と休息するための副交感神経があり、それぞれがバランスよく機能することにより身体の機能を維持しています。

しかし、ストレスによってこのバランスが崩れてしまうと自律神経がコントロールしていた各部位に異常が生じてきてしまいます。

それが自律神経失調症です。

自律神経は心拍、体温、呼吸、消化器、ホルモンなど身体中の器官をコントロールしているため自律神経失調症となるとあらわれる症状も多岐にわたってしまいます。

主な症状としては、以下のようなものが挙げられます。

倦怠感、めまい、たちくらみ、肩こり、耳鳴り、口の渇き、食欲不振、不眠、不安・イライラなど

治療としては、自律神経を整える自律神経調整薬や精神症状を抑える抗不安薬睡眠導入薬が処方されます。

また、ストレスが主な原因であるため、これに対応していくためにカウンセリングなどの心理療法が行われることもあります。

icon-check-circle-o専門科:心療内科

不眠やイライラなど女性を悩ます自律神経失調症の10の症状

④更年期障害

頭痛に悩む女性

更年期障害とは、閉経に伴う女性ホルモンの減少によって様々な身体的・精神的症状があらわれる病気のことを指します。

しかし、全ての女性がこの更年期障害に悩まされるわけではありません。

この症状の度合いを決めるのがストレスです。

更年期の時期に過度なストレスを受け続けてしまうと、女性ホルモンの減少や自律神経のバランスに影響を与え辛い症状を引き起こしてしまいます。

女性ホルモン、そして、自律神経の機能は多岐にわたるため、これらのバランスが崩れることによって生じる症状も各所にあらわれてきます。

更年期障害で引き起こされる主な症状は以下の通りです。

月経不順、のぼせ・ほてり・発汗(ホットフラッシュ)、冷え性、動悸・息切れ、肩こり、頭痛、不眠、イライラ・情緒不安定、疲労感・倦怠感、腰痛・関節痛、めまい、耳鳴りなど

更年期障害の治療には、原因となる女性ホルモンを補充するホルモン補充療法や漢方を使った漢方療法が主に行われます。

生理不順や動悸など、女性を悩ます更年期障害の15の症状

また、近年では女性だけでなく男性の更年期障害も注目されています。

男性の更年期障害においてもその原因は男性ホルモンの減少ですが、ストレスはその減少の度合いに大きく関わっています。

男性の更年期障害では、女性の場合と同様の症状のほかにED(勃起障害)といった性機能障害が起こることもあります。

そのため治療としてはホルモン補充や漢方のほかにバイアグラなどの性機能改善剤が処方されることもあります。

icon-check-circle-o専門科:女性 婦人科、男性 泌尿器科

まずは自分でチェック。男性更年期障害の主な症状と検査法

⑤胃・十二指腸潰瘍

胃・十二指腸潰瘍は、胃や十二指腸の粘膜を胃液が溶かしてしまうことによって起こる病気です。

この病気の原因は、ストレスと胃や十二指腸に棲みつくピロリ菌です。

ストレスを受けると自律神経のバランスが乱れ、胃や十二指腸の抵抗力が下がり潰瘍ができやすくなります。

そのような状態で、胃や十二指腸に潜むピロリ菌が粘膜の中で毒素を出すため、粘膜に炎症を起こしてしまいます。

胃・十二指腸潰瘍の症状には、上腹部やみぞおちの鈍い痛み、胸やけや胃もたれ、げっぷ、便に血が混じる、体重の減少などがあげられます。

治療には主に胃酸の分泌を抑える薬を使った薬物療法が行われますが、潰瘍からの出血や胃に穴が開いてしまう場合には外科手術を行うこともあります。

icon-check-circle-o専門科:消化器内科・心療内科

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⑥過敏性腸症候群

腹痛に悩む女性

胃腸に潰瘍などの原因がないのに、腹痛や下痢、便秘が1か月以上続く病気のことを過敏性腸症候群といいます。

腸はストレスの影響を受けやすい臓器であり、ストレスやそれによる自律神経のバランスが乱れることによってこの病気は発症すると考えられています。

症状としては、トイレに行く回数が増え水分の多い下痢が続く下痢型、便の量が減りコロコロとした便が続く便秘型、強い腹痛の後に大量の粘膜出る分泌型、便秘と下知が交互に続く不安定型の4つのタイプがあります。

治療としては整腸剤などが使われますが、なにより原因であるストレスを軽減・取り除くことが必要となります。

icon-check-circle-o専門科:消化器内科・心療内科

⑦気管支ぜんそく

気管支ぜんそくとは、発作的に呼吸困難やせき、息苦しくなるといった症状があらわれる病気です。

ぜんそくの発作は、ほこりやダニ、ハウスダスト、食べ物などの異物だけでなく不安やストレスが原因となることもあります。

また、発作はストレスや精神的な疲れがたまっている時に起きやすいといわれています。

治療としては、軽症であれば発作の時だけ気管支拡張剤を服用・吸入しますが、重症の場合は注射などの医師による処置が必要となることもあります。

また、発作の原因となるアレルギー物質を突き止めてそれを周囲から取り除いていくことも重要となります。

icon-check-circle-o専門科:呼吸器科

⑧低血圧症

目覚まし時計

低血圧症とは、最大血圧が100~110mmHg以下の場合で、疲れやすい、朝起きられない、頭痛がするといった症状があらわれている状態のことを指します。

低血圧症には、心筋梗塞や心不全、がんなどの原因となる病気が明確な症候性低血圧と原因がわからない本態性低血圧があり、一般的に多いのは本態性低血圧です。

本態性低血圧の症状は多岐にあたり、代表的なものは以下の通りになります。

だるい、疲れやすい、朝起きられない、頭痛、肩こり、めまい、耳鳴り、不眠、動悸・息切れ、食欲不振など

これらの症状は強いストレスを受けたときに出やすい傾向があります。

本態性低血圧の治療は、主に血圧を上げる薬が使われ、場合によっては精神安定剤自律神経調整薬などが処方されることもあります。

icon-check-circle-o専門科:内科、循環器内科

朝起きられないを解消!低血圧を改善する8つの方法

⑨高血圧症

低血圧症とは逆に、最大血圧が140mmHg、最小血圧が90mmHg以上となる場合は高血圧症と呼ばれます。

高血圧は動脈が傷つき硬くなってしまう動脈硬化を引き起こし、動脈硬化は心筋梗塞脳梗塞の原因ともなるので注意が必要となる病気です。

高血圧症も原因となる病気がある二次性高血圧と原因がはっきりしない本態性高血圧に分かれますが、高血圧の9割は本態性です。

本態性高血圧の背景には、遺伝や食事・運動といった生活習慣とともにストレスが挙げられます。

そのため、治療としては生活習慣の改善ストレスのコントロールが重要となります。

また、高血圧の度合いによっては降圧剤が処方されることもあります。

高血圧はそれ自体に自覚症状がないため継続したチェックを行うことで早期に発見することが大切です。

icon-check-circle-o専門科:内科、循環器内科

⑩慢性疲労症候群

疲れがたまっている女性

慢性疲労症候群とは、通常の日常生活が送れなくなるほどの強い疲労感や倦怠感におそわれ、それが続く状態のことをいいます。

症状はだるさや疲労感が中心ですが、他にも以下のようなものがあらわれる場合もあります。

微熱、頭痛、筋肉痛、のどの痛み、不眠、不安感、注意力の低下、イライラ・情緒不安定など

発症の原因は、ウィルスアレルギーなどが考えられていますが正確には明らかになっていません。

ただ、完璧主義な人がかかりやすい傾向にあり、ストレスの影響を受けることがわかっています。

治療としては、休息をとるとともに規則正しい生活を送ることが第一で、場合によっては抗うつ薬などの薬が用いられることもあります。

icon-check-circle-o専門科:精神科、心療内科、慢性疲労外来科

⑪その他の病気

これら以外にもストレスを原因として発症・悪化する病気には以下のようなものがあります。

まとめ

以上、ストレスからくる病気についてご紹介してきました。

これらの病気も他の病気と同様に早く発見し、治療を始めることで健康を保ち重症化を防ぐことができます。

ストレスは程度の差はあれど誰にでもたまってしまうものです。ですので、誰しもこれらの病気にかかってしまう可能性があります。

ですので、ストレスからくる症状を事前にきちんと把握し、初期症状に早めに気づいて対策を講じることとともに、ストレスが過度にたまってしまわないように適度に解消することがとても大切です。

健康なうちに自分なりのストレス解消法を見つけ、ストレスに負けない身体と精神を日頃からはぐくみましょう。

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参考:
・名医の図解 心身症の治し方がわかる本 岩崎靖雄
・ストレスがみるみる解消する100のコツ 主婦の友社編

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