不眠を起こす病気

うつや不眠で悩んだら副腎を疑え!副腎疲労症候群の主な症状と検査法

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窓際で落ち込む少女

十分寝ても疲労感がとれないし、意欲もわかない…
夜の寝つきは悪いし、朝もすっきり起きられない…

このような症状で悩んだら、皆さんはどんな病気にかかっていると思うでしょうか。

多くの方が『うつ病では?』と思うことでしょう。

たしかに疲労感や意欲低下、そして不眠といった症状はうつ病の典型的な症状です。しかし、もう一つ考えられる病気があります。

それは副腎疲労症候群です。

副腎が疲労することにより起こるこの病気は患者はおろか医師でも認知度が低く、うつ病ではないため抗うつ薬も効かないのにこれを処方され続けてしまうといったことになりかねません。

この病気を治していくためには副腎の疲労を回復させる専門の治療が必要となります。

今回は、この医師も知らない副腎疲労症候群の症状やその検査法についてご紹介していきます。







1.副腎疲労症候群とは

副腎疲労症候群とは、その名の通り副腎という臓器が働きすぎて疲れてうまく機能しなくなることによって起こる病気です。

そもそも副腎とは、腎臓のすぐ上にある臓器で、生命を維持するために必要な様々なホルモンを分泌する臓器です。

副腎から分泌されるホルモンとしては、皆さんがよく知っているであろうアドレナリンドーパミン性ホルモン、そして、コルチゾールなどがあります。

この中でも副腎疲労症候群と大きく関わっているのはコルチゾールというホルモンです。

コルチゾールは、別名ストレスホルモンとも呼ばれ、私たちの身体がストレスを受けたときにそのダメージを抑えるために血糖値や血圧、そして、免疫機能や神経系を調節したりするいわばストレスへの防波堤です。

このコルチゾールがあるからこそ日々の様々なストレスから身を守り正常な体を保つことができます。

しかし、コルチゾールを分泌する副腎も万能ではなく、あまりに過剰なストレスを受け続けるとそのうち疲れて機能が低下してきます。

すると、副腎が分泌していたコルチゾールを含む様々なホルモンが分泌されなくなってきてしまいます。

こうなるとこれまでホルモンによって維持されてきた身体の機能がうまく働かなくなり、様々な症状としてあらわれてきてしまいます。

2.副腎疲労症候群の症状

①うつ症状・疲労感

十分寝たはずなのに疲れがとれず、朝起き上がることができない。何事にも楽しめず虚無感や倦怠感をいつも感じている。

このような一見するとうつ病のような症状が副腎疲労症候群の代表的な症状です。

うつ症状があらわれたとき、まず誰しも精神に問題があるだろうと精神科や心療内科を受診し、抗うつ剤を処方してもらいますが、副腎疲労症候群によるうつ症状であった場合、うつ病ではないためこれらの薬では改善しません。

ですので、うつ症状に悩み抗うつ剤を服用したのに症状が改善しない場合は副腎疲労を疑ったほうが懸命です。

では、なぜ副腎疲労によってうつ症状があらわれるのでしょうか。

副腎が疲労してしまうのは、過剰なストレスを受け続けている時です。

仮に、コルチゾールなどを分泌して何とかギリギリストレスから身体を守っている状態で、疲労感もなく明るく元気だった場合どうなってしまうのでしょうか。

元気であればいろんな所へ行き、いろんなことをしたくなります。そうなると、楽しいことがあるかもしれませんが、当然新たなストレスとも遭遇することとなります。

ただでさえ副腎は現状のストレスで手一杯なのに、新たなストレスまで来たら対応できなくなり、命の危機にさらされる状況になってしまうことも考えられます。

これを避けるため身体は疲労感や倦怠感を生じさせて最悪の事態を防ごうとしているのです。

ですので、これを改善させていくためには受けるストレスを減らし、副腎の疲労を回復させていかねばなりません。

②不眠症(睡眠障害)

また、副腎疲労はうつ病と同様に不眠症といった睡眠障害も引き起こします。

副腎から分泌されるコルチゾールは、ストレスを受けたときだけでなく朝起きる時に最大に達し、その後徐々に減っていくという一日の中でも分泌量に変動があります。

朝に分泌量が上がるのは、コルチゾールが交感神経を刺激し血圧を上昇させ、身体を活動状態に移行させるためです。

しかし、副腎が疲労している場合はこの分泌量の山がなく、低い値で横ばいとなります。

そのため、朝は分泌量が少なく起きれない、夜は逆に相対的に分泌量が上がるので活動的になり眠れなくなってしまいます。

また、ストレスを受けると幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンicon-external-link の分泌量が減ってしまいます。

セロトニンは睡眠を促すメラトニンの原料となるので、このストレスによるセロトニンの減少も不眠を引き起こす原因となります。

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③鼻炎・花粉症・ぜんそく

コルチゾールは、様々なストレスから身を守る機能がありますが、このストレスは精神的なストレスだけではありません。

大気中に含まれるPM2.5やカビ、花粉など身体に害を与える物質といった身体的ストレスからも免疫力を高めて身体を守っています。

しかし、副腎が疲労するとこの免疫機能も弱まり、健康な人では問題にならないものでも身体が過敏に反応してしまいます。

その結果、呼吸器に炎症を起こして咳が続いてしまったり、花粉症やぜんそく、鼻炎などを引き起こす可能性が高まります。

④性欲低下・更年期障害の悪化

副腎はコルチゾールだけでなく男性ホルモンや女性ホルモンといった性ホルモンもつくっています。

これは性別に関係なく、女性であれば男性ホルモン、男性であれば女性ホルモンもつくられています。

ただ、性欲に影響を与えるのは男性ホルモンです。

副腎の機能が低下すると女性を含め男性ホルモンが減少してしまうので、これに合わせて性欲も減少してしまいます。

また、更年期障害は女性ホルモンの分泌量が急激に減ってしまうことで起こる症状です。

閉経に伴い卵巣から分泌される女性ホルモンが減少したとしても、副腎がきちんと機能していれば副腎からも女性ホルモンを分泌することで減少が緩やかになります。

しかし、副腎が疲労して副腎からの分泌も減ってしまうと落差が急激になり、更年期障害の症状も悪化してしまいます。

⑤その他の症状

塩辛いものや甘いものが無性に食べたくなる、病気やケガや精神的トラウマからの回復が遅くなる、PMS(月経前症候群)の悪化、記憶があやふやになる、思考が定まらずボーっとしてしまうといった症状も副腎が疲労して起こる代表的な症状です。

これらに多くあてはまる場合は、副腎疲労を疑うべきでしょう。

3.副腎疲労症候群の検査

副腎疲労症候群の恐いところは、副腎が疲労したとしても通常の血液検査では正常という結果が出てしまうことです。

副腎疲労症候群は、医療先進国であるアメリカでは広く知られていますが、日本では医師も含めほとんどその存在が知られていません。

そのため、副腎の機能が著しく低下している状態しか検査では引っかからず、多くの副腎疲労症候群は見逃されてしまいます。

このような状況であるため、副腎疲労を早期に発見するためには副腎疲労を専門に取り扱う医療機関で検査を受けねばなりません。

このような医療機関では副腎疲労の検査として、唾液コルチゾール検査が行われます。

小型の試験官を持ち歩き、指定された時間に1日4回ほど唾液を採取する簡単な検査です。

コルチゾールは一日の中でもその分泌量が変動するので、異なる時間帯に唾液を採取することでその変動を正確に調べることができます。

ただ一つ注意しなければならないのが、日本では副腎疲労症候群の認知度が極めて低いこともあってか、これらの検査や治療は保険適用外となってしまいます。

自由診療となれば当然患者さんの負担は大きくなります。

ですので、副腎疲労症候群かもしれないと不安になった方は一度自己診断テストを試してみることをおすすめします。

自己診断テストは、アドレナル・ファティーグというサイトで無料で行うことができます。気になる方は下記のHPを確認してみてください。

icon-external-link アドレナル・ファティーグ簡易チェック

※アドレナル・ファティーグとは、副腎疲労症候群の英名です。

ほかにも自分でできる検査法としてフランスのエミリー・セルジャン医師が開発したセルジャン白線というものがあります。

やり方は非常に簡単で、ペンや爪などでお腹の皮膚に20cmほどの線を引くだけです。

問題なければ、白いあとが残り数秒で赤くなってきますが、副腎が疲労している場合は、赤くならず2分間ほど白いままで線も太くなってきます。

副腎疲労のすべての人に当てはまるわけではありませんが、このような様子が見られる場合は確実に副腎が疲労しているといえます。

これらの検査により副腎が疲労していることが分かった場合、生活習慣の改善などの治療が行われていくこととなります。

副腎疲労症候群も一つの病気なので、改善するためには早期に発見し早期に治療していくことが大切です。

次回の記事では、この副腎疲労症候群の治療や対策についてご紹介していきます。

食生活の改善が第一!副腎疲労症候群の治療と自分でできる5つの対策







参考:
・自分で治す!副腎疲労 本間良子 本間龍介
・副腎疲労症候群 藤森徹也
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