不眠を起こす病気

不眠やイライラなど女性を悩ます自律神経失調症の10の症状

自律神経失調症の10の症状

最近身体がなんとなくだるくて、気分もあんまり上がらないし、イライラする‥

このように特に思い当たる原因はないけれど、だるさや寝つきの悪さ、疲れやすさなど身体の不調とともに意欲の低下や無気力感を覚える場合、それはもしかしたら自律神経失調症の可能性があります。

自律神経失調症は、その名の通り自律神経のバランスが崩れ、身体だけでなく精神状態にも不調をきたしてしまう病気で、時にこの病気が原因で眠れなくなってしまうこともあります。

今回は、この自律神経失調症の代表的な症状についてご紹介していきます。







1.自律神経失調症とは

① 自律神経失調症とは

通常、身体に異常があれば病院で診断・検査を行えば異常を引き起こしている病気の原因がわかります。

例えば、胃潰瘍で吐き気や食欲低下が生じているのであれば、内視鏡検査で調べれば胃潰瘍であることがわかります。

しかし、何となく身体がだるい、疲れやすいといった症状はこうした検査でも原因がわからない場合があります。このように自覚症状はあっても原因となる病気が見つからない状態を『不定愁訴』といいます。

自律神経失調症は、ストレスなどが原因となって自律神経のバランスが乱れることによって、このような不定愁訴が起こる病気のことをいいます。

② 自律神経とは

神経系の分類

では、そもそも自律神経とは何でしょうか。

私たちの神経系は大きく分けると、脳や脊髄といった身体の中心となる中枢神経と中枢神経から身体全体に伸びる末梢神経の二つに分類することができます。中枢神経を木の幹とするなら、末梢神経はその木の枝ということになります。

また、末梢神経もさらに体性神経自律神経の2つに分けることができます。

体性神経とは動物神経とも呼ばれる自分の意志によって動かすことのできる神経で、逆に、自律神経とは意思に関わらず自動的に活動する神経で植物神経とも言われています。

心臓の鼓動や汗の分泌、呼吸などこれらは自分で意識することがなくても身体が勝手に行ってしまうものです。逆にこれらの作用を『とまれ!』と心の中で念じたとしても止まることはありません。

これらの身体の働きこそ自律神経によって無意識のうちに調節されている作用です。

交感神経や副交感神経という言葉は多くの方が聞いたことがあるのではないでしょうか。自律神経は、活動するために働く交感神経と休むために働く副交感神経の2つから成り立っています。

交感神経は、活動するときに活発になる神経なので心拍数や血圧を上昇させたり、呼吸を激しくしたりする働きがあります。一方、休むときに働く副交感神経は逆に心拍数や血圧を低下させたり、呼吸を穏やかにする働きがあります。

例えば、走ったりといった激しい運動をすると、交感神経の働きによって心拍数は上昇しますが、ずっと上昇したままだと危険です。そのため、副交感神経が働き心拍数を下げるよう働きます。

このように同じ身体の器官であっても交感神経と副交感神経が相反する働きを自動で調節することによって人の身体は健康な状態を保つことができるのです。

交感神経と副交感神経の働き

この自律神経は、脳の視床下部というところでコントロールしていますが、ある原因によってこの視床下部がうまく働かなくなることがあります。

その原因こそが『ストレス』です。

ストレスによって視床下部がダメージを受けると、自律神経のコントロール機能がうまく働かなくなり、健康を維持していた交感神経と副交感神経のバランスが崩れます。

すると、運動もしていないのに心拍数が上がり動悸がしたり、眠る時間なのに眼が冴えてしまったりといった症状があらわれてきます。

この自律神経の乱れによって起こる身体の不調こそが自律神経失調症と呼ばれる病気の症状となります。

③ 自律神経失調症は女性がかかりやすい

自律神経失調症は男性ではなく女性に多く見られる病気です。

これは、自律神経も女性ホルモンの分泌もどちらも同じ脳の視床下部がコントロールしているからです。

そのため、ホルモンの分泌が乱れると自律神経のコントロールにも影響を与えてしまい、自律神経の乱れが起きやすくなってしまうのです。

女性には、生理、妊娠、出産、閉経など人生の中で女性ホルモンのバランスが大きく変化する場面がたびたび起こります。ですので、このような時期の女性は特に自律神経失調症の症状が出やすくなってしまいます。

また、現代では女性の社会進出が進んだものの、育児や出産を補助する制度や体制はいまだ整っておらず、女性は仕事と家庭の両立を求められストレスが大きくかかりやすくなっています。

このような女性特有のストレスが増えたこともこの病気が女性に多い要因の一つであると考えられます。

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2. 自律神経失調症の症状

ストレスなどが原因となって自律神経に乱れが生じ、これによって引き起こされる不調が自律神経失調症ですが、この病気の特徴は症状が非常に多岐にわたることです。

以下では、自律神経失調症の代表的な症状について解説していきます。

自律神経失調症の症状

① 倦怠感

自律神経失調症のさまざまな症状の中でも多く見られるのが、身体がだるい・疲れやすいといった『倦怠感』です。症状が強い場合は、ベッドから出られなくなってしまうこともあります。

歳を重ねたり、激しい運動をしたりすると身体がだるくなったりするのは自然なことですが、これといった思い当たる原因もないのに倦怠感を感じ、休んでも治らない場合は自律神経失調症の疑いがあります。

② めまいや立ちくらみ

クラクラとしてしまうめまいですが、実はめまいの多くはストレスによる自律神経の乱れによって生じるといわれています。

めまいにも種類があり、周囲がグルグル回って見える回転性のめまいと、立ち上がった時にクラッとする非回転性のめまいがあります。

回転性のめまいは、身体のバランスを保っている耳の中にある三半規管や耳石器の異常、非回転性のめまいは血圧や心拍数の低下によって生じますが、どちらも自律神経の乱れによって各器官が正常働かなくなることによって引き起こされます。

ただ、自律神経失調症によるめまいは比較的軽いものが多いといわれています。

③ 肩こり

長時間のデスクワークや勉強などずっと同じ姿勢でいると肩の筋肉が凝り固まってしまい『肩こり』が生じてしまうことがあります。この誰もが悩む肩こりも自律神経失調症の代表的な症状の一つです。

これは、自律神経の乱れによる血行不良が原因となります。

また、仕事の期限が近い・試験がすぐにあるといった不安や緊張といった感情も、交感神経を刺激して血管を収縮させ、血液の循環が悪くし肩こりを引き起こす原因にもなります。

④ 耳鳴り

寝ようと思った時に、キーンと耳鳴りがして眠れなくなってしまうといったことを経験した方は多いと思います。このような耳鳴りも自律神経の乱れによって生じることがあります。

ほかにも、飛行機が上昇するときやドライブの時に感じる耳の圧迫感・閉塞感がこのような状況にいないのに起こることもあります。

このような耳鳴りは、その不快感から不眠症icon-external-link うつ病icon-external-link の原因となってしまうこともあります。耳鳴りがするので耳鼻科で検査したけれども異常が見つからなかった場合は自律神経失調症を疑ったほうがいいでしょう。

⑤ 口の渇き

口の中の唾液の分泌も自律神経の働きによって調節されていますが、自律神経が乱れるとこの調節がうまく働かず、口の中の渇きといった症状としてあらわれることもあります。

特に精神的ストレスが続くと、交感神経が刺激されて唾液の分泌量が減ってしまうことがあります。

唾液には消化や殺菌作用があり、口内環境を整えるために欠かせないものなので、これが減少すると口臭のどの痛みの原因となってしまうこともあります。

⑥ 食欲不振

大事なプレゼンの前、入試の前など緊張する場面で食欲がなくなってしまうことは誰しも経験があると思いますが、この食欲の低下も自律神経の乱れによって起こることがあります。

食べ物の消化や吸収を促進するのが副交感神経で、逆に抑制するのが交感神経の働きですが、強いストレスによって自律神経が乱れ、交感神経が過度に興奮すると消化などの抑制作用が働き食欲がなくなってしまいます。

⑦ 眼精疲労

長時間パソコンを見ていたりすると目に疲れが溜まることがありますが、これは睡眠をとったり、目の休養をすれば自然と治ります。しかし、自律神経失調症による眼精疲労は、目を休ませても治らないことがあります。

交感神経が刺激されれば血流が妨げられて目の疲れや目の渇きを、副交感神経が刺激されれば、涙腺の分泌が盛んになり涙目になることがあります。

⑧ 微熱

ほかにも、風邪を引いたわけでもないのに微熱が続いてしまうこともあります。

通常、外気の気温を皮膚が感じ取ることで自律神経が体温を自動で調節していますが、この調節がうまくいかず体温が上昇し、身体が熱っぽくなってしまうのも自律神経失調症による症状の一つです。

⑨ 不眠・眠気

夜眠る時は休息を促す副交感神経が働くことで眠ることができますが、自律神経のバランスが崩れてしまうと、交感神経が刺激されて目が冴えて眠れなくなってしまうことがあります。

また、自律神経の乱れは、朝起きて夜に眠るという睡眠と覚醒のリズムを狂わしてしまうこともあります。

そのため、寝つきが悪くなったり、熟睡感を感じられなかったり、日中に眠気に悩まされてしまうといった不眠の症状があらわれてくることもあります。

⑩ 不安感・憂うつ・イライラ

これまで述べてきたような身体の症状だけでなく、不安感や憂うつ、イライラ、情緒不安定など精神状態を乱す症状があらわれるのも自律神経失調症の特徴です。

このような精神状態とともに食欲や性欲など生き物としての基本的な欲求が低下してしまうこともあります。

誰しも嫌なことがあるとこのような精神状態になってしまうものですが、あくまで一時的なもので休養をとったり時間がたてば次第に薄れていきます。

しかし、それでも精神状態が安定しない場合は、自律神経に異常が生じている可能性があるので注意が必要です。

まとめ:不安がある場合は悩まず病院で受診しましょう

以上、自律神経失調症とは何か、そして代表的な症状についてご説明してきました。

自律神経失調症の症状は上に述べた10個の症状のほかにも、動悸や下痢、便秘、手足の冷え、頭痛など非常に多岐にわたります。

思い当たる原因はないけれどもこうした症状に悩んでいる、もしくはこれらの症状が休んでも治らないという場合は自律神経失調症の恐れがあります。

自律神経失調症も病気の一つなので、治療には早期発見・早期治療が大切です。このような場合は、一人で悩まず病院で診断を受けることをおすすめします。

※次回の記事では、自律神経失調症の原因やチェック方法などについてご紹介していきます。

ストレスは危険?自律神経失調症の原因と3つのチェックテスト

自律神経失調症の検査と薬を含めた3つの治療法
自律神経失調症を自分で改善する7つの方法
まずは食事から!自律神経失調症を改善するために必要な4つの栄養素
自律神経失調症を症状を改善するツボ20選







参考:
・誰でもスグできる!自律神経失調症の悩みをグングン解消する200%の基本ワザ 監修 久保木富房
・最新改訂版 自分で治す女性の自律神経失調症 監修 大森啓吉

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