不眠を起こす病気

更年期障害の病院での5つの検査と自分でできるチェック法

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

女性医師

前回の記事icon-external-link では、更年期障害とはなんなのか、そして更年期障害の主な症状について説明してきました。

のぼせやほてり、疲労感、月経不順など更年期特有の症状があらわれ、しかもその症状がつらい場合には病院での治療が必要となります。

更年期障害も他の病気と同様、症状を改善するためには早期発見・早期治療が大切です。

今回の記事では、まず病院で治療の前に行われる更年期障害の検査についてご紹介していきます。







1.更年期障害は何科を受診するの?

そもそも病院での検査の前に、更年期障害の疑いがある場合は何科の病院を受診すればよいのでしょう。

更年期障害の治療については、女性の身体をトータルで診てくれる婦人科を受診するのが一般的です。

婦人科というと妊娠や出産が専門というイメージがありますが、生理不順や生殖器の病気、そして更年期など女性特有の病気について診てもらうことができます。

ほかにも最近では更年期の専門医が診療する『更年期外来』や女性医師が女性を診療する『女性外来』などを設置している病院も増えてきています。

2.更年期障害の診断・検査

では、実際に婦人科等の病院で行われる診断や検査法について説明していきます。

更年期障害で起こる症状は多岐にわたりますが、これらの症状が出たからといって必ずしも更年期障害であるとは限りません。

ほかの病気、例えば甲状腺の病気メニエール病うつ病、そして子宮がんの場合もあります。

更年期障害の診断ではこれらの病気と正確に鑑別することが求めらるため様々な検査が行われることになります。

①問診

医師の問診を受ける女性

まず最初に行われるのは他の病気と同様に問診です。

月経の周期や直近の月経の時期、悩んでいる症状、過去の病歴、生活習慣など様々なことがきかれます。

また、診察を受ける前に症状の自己チェック表を記入してもらうところも多いです。

この自己チェック表とは更年期指数と呼ばれる更年期の症状の強さや度合いを調べるもので、病院でなくとも自分でチェックすることもできます。

以下で、この更年期指数を測定できるページを作成しましたので、症状に悩む方や病院に行くか迷っている方は是非一度測定してみてください。

更年期指数を測定する

②内診・細胞診

問診の次に行われるのが内診細胞診です。

内診とは、医師が直接膣や子宮、卵巣の状態をチェックする検査です。

もし、男性医師による内診に抵抗がある場合は、あらかじめ女性外来を受診するか、受付で女性医師を希望する意思を事前に伝えておくとベターです。

細胞診とは、内診の際に子宮の一部こすり取って状態を顕微鏡で調べる検査です。

この内診と細胞診では主に子宮がんの可能性がないかどうかをチェックします。

更年期障害の治療にはホルモン補充療法という治療が主に行われるのですが、子宮がんの中でも子宮体がんの人にこの治療を行うとがん細胞が増殖してしまう可能性があります。

子宮体がんとは

子宮は妊娠した時に胎児を育てる部分と分娩の時に産道の一部となる部分に分けることができ、それぞれを子宮体部、子宮頸部といいます。子宮体部に発生するがんが子宮体がんで、最近我が国の成人女性に増えてきているがんのひとつです。

引用:公益社団法人日本産科婦人科学会

ですので、子宮がんをチェックする内診と細胞診は更年期障害の検査では欠かせないものとなっています。

また、内診ではこの子宮がん以外にも子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫といった病気の有無も確かめます。

この内診や細胞診のほかにも膣から超音波発信器を入れて子宮や卵巣の状態を確認する経膣超音波検査が行われる場合もあります。

③血液検査

血液検査も更年期障害の診断の上でとても重要な検査です。

前回の記事では、更年期障害は女性ホルモンの1つであるエストロゲンが減少することによって起こるということを説明してきました。

また、このエストロゲンが減少すると、脳の下垂体からエストロゲンをもっと分泌するように卵巣に刺激を与える卵胞刺激ホルモンが多く分泌されます。

更年期障害の血液検査では、主にこのエストロゲンが減少しているか、そして卵胞刺激ホルモンが増加しているかどうかを調べます。

このほかにも血液検査では、更年期障害と似た症状が出る甲状腺の病気かどうかを確認するために甲状腺ホルモンの数値を調べたり、更年期世代に増える生活習慣病かどうかを確認するために貧血コレステロール値肝機能を調べる場合もあります。

④乳がん検診

子宮がんと同様に乳がんも女性ホルモンの分泌と大きく関わっており、ホルモン補充療法を行う場合に乳がんの発症や進行に影響を与えてしまう危険性があるため、更年期障害の検査では乳がん検診も行われることがあります。

乳がん検診では、医師が直接触れて、しこりの有無などを確認する触診や、場合によってはマンモグラフィ検査が行われることもあります。

マンモグラフィ検査とは、乳房専用のX線装置を使った検査のことで、乳房を専用の板ではさみ、平たく引き伸ばした状態でX線撮影を行います。

この検査では触診ではわからないしこりや早期がんのサインも見逃すことなく映し出すことができます。

マンモグラフィ検査の様子

⑤骨量測定

女性ホルモンであるエストロゲンには骨量を維持する働きがあり、更年期を迎えこれが減少すると、骨量も減少してしまいます。

特に閉経後2~3年では急激に変化するといわれています。

骨量が減るとかかりやすい病気に骨粗鬆症が挙げられます。

骨粗鬆症の患者数は1千万人を超えるといわれていますが、そのうちの8割は女性であり、更年期の女性には要注意である病気です。

そのため、更年期の診断では骨量検査も同時に行われることになります。

骨量測定にはアルミニウム板に手のひらをのせてX線撮影するMD法(骨萎縮度測定法)やかかとに超音波をあてる超音波測定法、全身の骨量を2種類のX線の透過度によって測定するデキサ法(DXA法)などがあります。

骨量検査

画像引用:ギモンらど!!

以上の検査によって他の病気ではなく更年期障害であると診断された場合、ホルモン補充療法漢方療法などの治療が行われることになります。

まとめ:不安なことは医師に相談しましょう

以上、更年期障害の病院での検査法についてご紹介してきました。

更年期障害かどうかを診断するには、他の似た病気を除外するためにこれらの様々な検査が行われることになります。

骨量検査など端から見ると関係なさそうなものや内診や触診といった女性には抵抗感のあるものなど多くの検査が行われますが、どれも正確に診断を下すために、そして、適切な治療を行うためには必要な検査です。

もしわからないことや不安なことがあれば、うちに秘めておくのではなく遠慮なく医師に相談するようにしましょう。

次回の記事では、更年期障害であると診断された後の治療法についてご紹介していきます。

ホルモン補充療法(HRT)と漢方療法。更年期障害の2つの治療法とは

生理不順や動悸など、女性を悩ます更年期障害の15の症状
更年期障害の症状を緩和する自分でできる4つの対策

参考:
・最新版 更年期障害 これで安心 辛い症状と不安を解消! 監修 堀口雅子
・更年期障害の最新治療 監修 村崎芙蓉子
・若くても安心できない ホントはコワイ更年期障害35の対策 監修 福田千晶
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*